うっかり地元の名士が長年新聞社を営み、地方財界に無駄に根を張っていたりするうえ、さらに経営が苦しい地方テレビ局も系列に持っていて政治力が残っておるのです。ウザすぎる。そんなもんだから、今度は自民党本部に参勤交代よろしくみんなでやって来て「NHKのネット配信はんたーーい」とか論陣を張ってロビー活動をしています。いいか。真の敵はNHKじゃなくて、地元の高齢化であり、AmazonやNetflixだ。老眼鏡掛けて出直してこい。
「NHKのネットテキスト業務は撤退を」 新聞協会、自民会合で主張:朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASR826FH8R82UCVL01F.html
NHKが抱える“問題の本質”
結果的に、国民から受信料を徴収するNHKの改革とやらは置き去りになるわけですが、なぜ地方紙の突き上げを喰らって日本新聞協会メディア開発委員会が永田町に突撃してくるかというと、NHKは安倍晋三政権の前からずっと政治のおもちゃのように常に介入され続けた歴史があるからに他なりません。
NHKは国内メディアとしては大手だからどうにかして政治的に縛り付けておきたい場合、永田町に駆け込んでわあわあ騒げば政治家がNHKの首根っこを押さえつけてくれるという伝統芸能があるんですよ。
かつてはエビジョンイルとも揶揄された海老沢勝二さんの独裁体制もいまは昔、各々は各分野で立派な人だけどNHKの経営という意味では能力に疑問符が付くと言われる12人の経営委員会によりNHKは運営されてしまっています。何がどう駄目かといえば、18年4月に放送された「クローズアップ現代」での《郵便局が保険を"押し売り"⁉~郵便局員たちの告白~》に当時の経営委員が番組内容に介入しようとし、その一部が記された議事録を非公開として隠蔽しようとするなど、しょうもないことを大小さまざまに画策し続けていることにあります。門外漢に権力を与えるとろくなことにならない典型例です。
NHKの経営委員、一人ひとりは立派な人なのに、同じ箱に入って集団になるとなぜこのような事態になるのでしょう。かなり深刻な当事者意識の欠如と経営能力の不足に見舞われているのがNHKの内部改革の問題の本質と言えます。