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「逗子」と「逗子・葉山」は200mほどの距離。ただ…

 逗子の町のもうひとつのターミナル、京急線の逗子・葉山駅は、直線距離で約200mほど南東側にある。賑やかな駅前広場の先の交差点を渡って、鶴岡八幡宮……もとい、亀岡八幡宮の脇を抜けていけばすぐに着く。

 脇には逗子市役所の立派な市庁舎が建っていて、駅舎にもドトールコーヒーをはじめとする店舗がいくつか。駅の規模としては、逗子駅にも引けを取らない存在感といっていい。

 

 が、この逗子・葉山駅、だまされてはいけません。逗子駅に近い北口から改札に入っても、ホームまでは線路を跨ぐ長い陸橋を歩かねばならない。

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 京急逗子線の終点である逗子・葉山駅は、線路の端っこが途切れる正真正銘の終着駅。その線路の先っちょは駅の南にあるのだが、北口の改札から南の端っこまではだいたい250mくらいだ。つまり、逗子・葉山駅という駅は、北から南まで細長~い駅なのだ。なんだか不思議な終着駅である。

海に向かって延びる商店街を抜けると…

 そして、このふたつのターミナルに挟まれて、逗子の町の市街地が広がっている。やはりこの町は、駅というよりは海が中心になっている町なのだろう。

 おかげさまで、ふたつの駅の中間辺りから海に向かって逗子銀座通りという商店街が延びている。まずこの駅にやってきたならば、この商店街を歩くのがわかりやすそうだ。きっと、ずっと歩いてゆけば海が見えてくるんでしょう……。

 

 ところが、期待は裏切られた。逗子銀座通りはほどなく県道311号にぶつかってどん突き、終わりを迎える。県道311号沿いも賑やかな市街地であることには変わりないのだが、海はまだまだ近くなさそうだ。どうしても海が見たければ、県道を少し南に歩いてシンボルロードと呼ばれる小さな道をさらに西へ、西へ。

 ちなみに、シンボルロードは逗子・葉山駅の北口付近まで続いている。京急線でやってきた方が、迷わずに海にたどり着ける構造なのだろうか。

 ともあれ、シンボルロードを進んでゆくと、市街地の喧噪から少しずつ遠ざかってゆく。細い道沿いには大きなお屋敷が並び、どちらかというと閑静な住宅地。ところどころにある飲食店も実に小洒落た雰囲気で、若者がはしゃぎにやってくるような店とは違っている。