志茂田景樹(1940〜)は、1980年に『黄色い牙』で直木賞を受賞。奇抜なファッションで注目を浴び、「笑っていいとも!」など人気番組にも出演した。本人がその半生を記す。
奇を衒(てら)うことは苦手です。
自分の中の常識に従うことが多いです。その常識に従ってやって、快感を得たことは随分あったと思います。一頃、僕の髪の毛はレインボーカラーと囃されましたが、そのそもそもの発端はヤング向けビジュアル誌のグラビアに登場したことでした。テレビの番組によく出始めた頃で、僕のファッションは視聴者や、道行く人の注目を集めるようになりました。女装と誤解する人が多かったですね。確かに、女ものも身に着けていましたが、それはこれを着たいと購入し身に着けただけのことでした。それがたまたま女ものだったということにすぎません。
短パンにカラータイツもそうです。穿きたければ穿けばいいのであって、男だとか女だとかの区別は関係ありません。

ビジュアル誌の話に戻りますが、青いカラーリングをしてグラビアに登場してくださいという依頼でした。
原宿近辺などを歩いていると、若い人たちで髪の毛をパツキンや、茶髪に染めている人をちらほら見かけるようになっていました。
刺激を受けましたよ。
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