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参政党は「極右」か
10月号、安藤裕・参政党幹事長、毛受敏浩氏、堀茂樹氏の『激論! 日本人ファーストを問う』を興味深く拝読した。
7月に行われた参議院選挙で躍進した参政党について、「極右」と評するメディアもある。この評価は私には疑問だったが、今回の記事を読み、改めてその思いを強くした。
欧州においても近年、移民受け入れに慎重な姿勢の党が勢力を拡大している。2月にドイツで行われた総選挙では、極右政党といわれる「ドイツのための選択肢(AfD)」が20.8%の得票率だった。20%以上の支持を集める政党が「極右」、すなわち極端な右翼と言えるのだろうか。
ドイツはメルケル首相の時に移民・難民を大量に受け入れたが、その結果、治安の悪化を招いた。日本もドイツも人口が減少していることから、外国人受け入れは不可避という意見もある。ただ、闇雲に受け入れれば良いというものではなく、語学力やスキルを冷静に見極めるべきであり、そうすると現実問題、受け入れられる人材は限られてくるはずである。
記事の中で、AfDの党首から参政党の神谷宗幣代表が「ドイツみたいにならないよう今のうちに食い止めてください」と言われたことが紹介されていたが、この助言は日本国民も受け止めるべきものではないだろうか。
参政党に対しては何かと非難が向けられがちだが、毛受氏、堀氏は冷静に議論に応じていた。堀氏の最後の発言「対話が冷静に行なわれることこそが、日本社会の底力」が、今後も続いてほしいと願う。
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source : 文藝春秋 2025年11月号

