元凶が放置されたまま、米騒動は今後も続く

JAは機能していない

窪田 新之助 ノンフィクション作家
ニュース 政治

いま知っておくべき論点を、専門家がコンパクトに解説する「文藝春秋オピニオン 2026年の論点100」。この人気ムックの記事を「文藝春秋PLUS」でも紹介します。

窪田新之助氏 ©文藝春秋

「米バブル」が起きている。

 農林水産省によると、政府備蓄米の放出により、米5キロの店頭価格は7月に3500円台まで下がった。だが、新米が出回り始めるとにわかに上り基調に入る。9月8~14日の週には4275円に達し、5月中旬に記録した過去最高の4285円に迫った。

 収穫の秋には供給量が増え、値下がりするのが通例。それなのに、なぜ再び高騰するようになってしまったのか。

 予兆はすでに春先にあった。

 米の集荷最大手のJA全農。その各県本部は毎年、米を出荷する県内のJAに払う仮渡金「JA概算金」を産地品種銘柄別に設定している。県内のJAも農家に払う「生産者概算金」を発表する。これら概算金とは、販売価格が正式に決定される前に一時的にJA側から支払われる前払金のこと。収穫後の農家の生活費や資材購入費などに充てられる。また、当該年産の取引価格の指標にもなる。

 県本部が概算金を発表する時期は例年なら7月から8月。ところが25年産に限っては、2月から3月に前倒しするところが出てきた。しかも、その価格は前年産より3~5割高かった。

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source : ノンフィクション出版 2026年の論点

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