ジャーナリストの池上彰さんが、令和に読み継ぎたい名著3冊を紹介します。
大ベストセラーになったのは、活字版ではなくマンガ版。出版社の発想の勝利でしたが、高校生たちと、この本について話をしていたら、マンガ版は、文字通りマンガだけを読み、間に挟まれている活字の「おじさんの手紙」は読み飛ばしている生徒がいることを知って驚愕。活字をきちんと追って、考えながら読みましょう。
若い人には、自分の今後の生き方を考える本であり、昔若かった人には、自分の生き方を振り返ることができる名著です。
読後、「私はどう生きるべきだったのか」と独白してしまいそうになります。
『舟を編む』は、国語の辞書を編集するという、出版社の中でもとりわけ地味な仕事をしている人たちの物語。
辞書を編集するのが、いかに大変なことか。でも、日本語の不思議さと魅力を知ることができます。
日本語は、こういう地道な努力を続けている人たちによっても守られているのだということを知ります。
個人的には、この描写の出版社は音羽にあるのではないか、これは一ツ橋ではないか、それとも神田だろうか、神楽坂の店はあそこだろうか、などと想像を巡らしながら読むのが楽しみでした。紀尾井町の出版社は思い浮かべませんでしたが。
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source : 文藝春秋 2020年1月号