入門した新弟子たちが、半年間通う相撲教習所。四股や相撲の基本動作の実践教習のほか、相撲史や書道などの座学授業がある。そのなかで“相撲甚句”の授業が、9年ぶりに復活した。
相撲甚句とは、七七七五調で構成された民謡の一種で、幕末から明治時代にかけて流行した甚句を、力士が余興として唄ったのが始まりとされている。巡業地を離れる名残惜しさを唄ったり、語呂合わせを駆使したユニークな歌詞だったりと、相撲甚句も多種多様だ。相撲界ならではの「は〜 どすこい どすこい」との合いの手が入り、地方巡業などで披露される人気の演目でもある。
このたび相撲甚句の講師となったのは、元関脇の勢――春日山親方だ。現役時代から甚句の名手で、朗々とした歌声とその節回しは天下一品。その“春日山先生”がいう。

「相撲界の伝統文化ですから、復活して嬉しいです。本場所がない偶数月に2回、1時間ほどの授業で、なかなか習得するまでにはいかなくとも、少しでも興味を持ってもらえれば。授業前や後に、それぞれ口ずさんでいたりする姿も嬉しいものです。今はCDや動画なども手に入りますし、甚句を唄えるようになればいろんな場面でお客様に楽しんでもらえる。人前で唄うことで度胸がつくし、大きい声を出すことでストレス発散になって、深い呼吸で血流も良くなり肺活量も多くなるんです」
この日の授業では、卒業間近の教習生が“卒業試験”として甚句を披露。何やらお経を読んでいるような子も……。
「あははは。まだ数回の授業なのに、どうにか唄えるんですからたいしたもんですよ(笑)」

歌詞が5行程度の短い前唄(枕唄)と、20行程ある本唄のどちらかを唄うのが課題だったが、前唄を選択する教習生が多いなか、本唄に挑戦する子もいた。後に続けと本唄に挑んだ新弟子クンは、
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