著名人が父親との思い出を回顧します。今回の語り手は、壇蜜さん(タレント・女優)です。
父との距離感
先日、亭主の清野さんと眼鏡を新調しに行った。眼鏡店で検査やフィッティングを行い、最終的に決めた眼鏡をかけて亭主にみせたら、彼はくすくすと笑った。どうしたのかと聞くと、「お父さんが見えるよ」と言った。つまり、眼鏡姿の私に我が父の面影を見たらしい。亭主と父は仲が良く、連絡も取り合うし飲みにも行く。酒の強い父にタジタジになりながらも、上手く関係を作っているようでありがたい。ちなみに「お父さんが見えるよ」と言われたとき、私は心の中でこう返した。「清野さんにもお父さんが見えたから結婚したのだよ」と。
小さい頃から父に似ていると言われてきた。手前味噌ながら母がまあまあの美人の家系なので、何だか「あなたは可愛くない」と間接的に言われているようで納得がいかなかった。しかし、父親に似た方が娘は幸せになれる…とかいうヘンテコなジンクスも囁かれていたため、父親に似たならきっと将来的には幸せになれるんだろうと自分を何とか勇気づけていた。何とか、という時点で父には申し訳ないが。
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source : 文藝春秋 2021年5月号