「平成最後のあの日」をどう締めくくられるか
保阪 まもなく平成最後の終戦記念日を迎えます。平成になって30年間、両陛下は毎年、日本武道館で行われる全国戦没者追悼式にご臨席されてきました。正午の時報とともに、「全国戦没者之霊」と記された標柱(ひょうちゅう)の前で黙祷を捧げられるのも今年が最後。来年からは皇太子殿下と雅子妃殿下が務められます。
川島 今度の8月15日は、いわば締めくくりとなりますから、様々な感慨をお持ちだろうと思いますね。
保阪 川島さんは2015年まで約8年間、侍従長としてお側(そば)で仕えて来られましたが、両陛下の戦没者追悼式をどうご覧になってきましたか。
川島 これは私の感じ方なのですが、陛下は戦没者の追悼に誰よりもリアリティをもって臨まれてきたと思いますね。昭和の頃は皇太子として、平成に入ってからは天皇として常に「当事者」として戦争を感じてこられた方ですから。
保阪 たしかに陛下は昭和天皇の子ですし、戦争中はそれこそ「神格化された父君の子」でした。
川島 戦後しばらくは、戦争に関わったいろいろな方がまだ存命でしたけれど、両陛下は今や唯一無二といっていい存在です。
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source : 文藝春秋 2018年09月号