あけましておめでとうございます。
いつもご愛読いただき、誠にありがとうございます。
大変嬉しく、ありがたいご報告を二つさせてください。
まず現在発売中の「創刊100周年新年特大号」が売れ行き好調です。私は2021年7月に編集長になりましたが、これまでで一番売れたのは石原慎太郎さんの絶筆を掲載した2022年4月号でした。この号は2回も重版したのですが、ひょっとするとそれを抜いて新記録になるかもしれません。これもひとえに読者の皆様のお陰です。
お手紙やメールでの感想もたくさんいただいております。お一人ずつお返事できないのが大変申し訳ないのですが、皆様からの𠮟咤激励は編集部一同で共有しており、それが私たちの背中を押してくれています。
もう一つは昨年12月1日にスタートした「文藝春秋 電子版」についてです。私たちの予想を上回る出足で、デジタルチームをはじめ編集部の士気も上がっています。
年間購読いただいた方はもれなくもらえる佐藤可士和さんデザインのトートバッグ(私もデザインの現場に立ち会いその凄腕に感動しました!)が大人気なのはもちろんですが、コンテンツの方でスタートダッシュを牽引しているのが、鈴木おさむさんの小説「20160118」とオンライン番組です。おさむさんの小説は、これまで本誌にあまり馴染みのなかった方にも読んでいただけたようです。そんな方はぜひついでに他の記事も読んでみてください。この「ついでに」というのが、雑誌を読む醍醐味です。ピンポイントで読みたいものを読むだけでは得られない、予期せぬ出会い、発見が必ずあります。
オンライン番組にはかねてより取り組んでいましたが、さらにパワーアップしています。なかでも文藝春秋創設100周年を記念して行われた大座談会は多くの読者の方に「文藝春秋 電子版」を知っていただくきっかけとなったようです。テーマは「目覚めよ!日本」。登壇者は東浩紀さん、先崎彰容さん、中野信子さん、成田悠輔さん、三浦瑠麗さんという豪華な顔ぶれで、私が司会を務めさせていただきましたが、3時間に及ぶ大激論でした。
「文藝春秋 電子版」会員の方はアーカイブ視聴もできますので、ぜひお正月休みにご覧ください。
なおこの大座談会を再編集したもの(タイトルは「これが日本の生きる道」)は1月10日発売の「創刊100周年 2月特大号」に掲載しています。2月特大号の目玉企画は「目覚めよ!日本 101の提言」と題して、この国が抱える数々の難題への処方箋を、各界を代表する識者の方々に訊ねる大特集です。
創刊101年目に一歩踏み出した「文藝春秋」を引き続きご愛読いただきますよう、どうかよろしくお願いいたします。
文藝春秋編集長 新谷学
source : 文藝春秋