梶山季之の季節

巻頭随筆

大下 英治 作家
エンタメ 読書

 わが師梶山季之は、「週刊文春」の昭和34年4月20日創刊号に加わる。

 梶山は、新宿のバーで「週刊朝日」の扇谷正造編集長に肩を叩かれた。

「よォ、トップ屋さん」

 仕立ておろしの背広を着ていた梶山は、「ハハア、トップ・モード野郎という意味かな」と考えてニヤリとした。

 ところが、週刊誌のトップ記事をつくる傭兵―それが「トップ屋」の意味とわかる。

梶山季之 ©文藝春秋

 梶山は、引き連れて参加した五人の軍団を鍛え、一人前に育てていった。

「取材があるなしに関わらず、一日に少なくとも五人に会え。そのためには、飲みに行け。話を聞いて、一晩に一本、二本は話を拾ってこい。取材源を掴んだら、離すな。財産だと思え」

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source : 文藝春秋 2023年3月号

genre : エンタメ 読書