スモッグの立ちこめる中、ジャック・ルー米財務長官が北京を訪れ、習近平国家主席と会談した。
習近平主席が国家主席になって最初に会った外国の賓客は米国の財務長官だった。そして、オバマ政権二期目の最初の外交は、財務長官の訪中だった。
ルーは45分にわたった習近平国家主席との会談で、為替と知財権をめぐる問題のほかサイバーセキュリティーと北朝鮮の核問題も提起した。
このうちサイバーセキュリティーは今後の米中関係の大きな「政治的バックラッシュ」となりかねない分野として浮上しつつある。
オバマ政権は、「アジア軸足(pivot to Asia)」外交を進めようとしている。その内実は対中政策への関与とともにヘッジの色彩をより強くにじませる対中リバランシングである。そこには、中国の攻撃的な海洋政策と「中国の米企業に対するサイバー攻撃とサイバースパイ」に対する警戒感を背景とする対中観の変化がある。
米国の政策コミュニティーの対中観は一様ではない。
大きく分けて、それは次の五つのグループに分けることができる。
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source : 文藝春秋 2013年5月号