対中総動員戦略

新世界地政学 第21回

ニュース 社会 政治 国際

 スモッグの立ちこめる中、ジャック・ルー米財務長官が北京を訪れ、習近平国家主席と会談した。

 習近平主席が国家主席になって最初に会った外国の賓客は米国の財務長官だった。そして、オバマ政権二期目の最初の外交は、財務長官の訪中だった。

 ルーは45分にわたった習近平国家主席との会談で、為替と知財権をめぐる問題のほかサイバーセキュリティーと北朝鮮の核問題も提起した。

 このうちサイバーセキュリティーは今後の米中関係の大きな「政治的バックラッシュ」となりかねない分野として浮上しつつある。

 オバマ政権は、「アジア軸足(pivot to Asia)」外交を進めようとしている。その内実は対中政策への関与とともにヘッジの色彩をより強くにじませる対中リバランシングである。そこには、中国の攻撃的な海洋政策と「中国の米企業に対するサイバー攻撃とサイバースパイ」に対する警戒感を背景とする対中観の変化がある。

 米国の政策コミュニティーの対中観は一様ではない。

 大きく分けて、それは次の五つのグループに分けることができる。

有料会員になると、この記事の続きをお読みいただけます。

記事もオンライン番組もすべて見放題
初月300円で今すぐ新規登録!

初回登録は初月300円

月額プラン

1ヶ月更新

1,200円/月

初回登録は初月300円
※2カ月目以降は通常価格で自動更新となります。

年額プラン

10,800円一括払い・1年更新

900円/月

1年分一括のお支払いとなります。
※トートバッグ付き

電子版+雑誌プラン

12,000円一括払い・1年更新

1,000円/月

※1年分一括のお支払いとなります
※トートバッグ付き
雑誌プランについて詳しく見る

有料会員になると…

日本を代表する各界の著名人がホンネを語る
創刊100年の雑誌「文藝春秋」の全記事、全オンライン番組が見放題!

  • 最新記事が発売前に読める
  • 毎月10本配信のオンライン番組が視聴可能
  • 編集長による記事解説ニュースレターを配信
  • 過去10年6,000本以上の記事アーカイブが読み放題
  • 電子版オリジナル記事が読める
有料会員についてもっと詳しく見る

source : 文藝春秋 2013年5月号

genre : ニュース 社会 政治 国際