野党再編は怨念ばかりの泥仕合

赤坂太郎

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月刊「文藝春秋」の名物政治コラム「赤坂太郎」。「秘密政局」で傷付いた与野党。14年政局は都知事選で幕が開く。

「一強多弱といわれる政治状況の中で、政治理念と基本政策を一致させて自民党に代わりうる政権担当能力のある一大勢力をつくる。『結いの党』が触媒になって野党結集し、数の暴走に歯止めをかけたい」

 2013年12月18日、東京・紀尾井町のホテルニューオータニ、ガーデンコートのボードルーム。みんなの党を割って旗揚げした「結いの党」の設立総会で、代表に選ばれた江田憲司は、14人の同志とともに、いつもよりも甲高い声を張り上げた。会見では、次の衆院選までに野党再編が実現しなければ、議員辞職すると宣言してみせた。

 政党交付金が年始の議員数で算定されるため、年末に新党ができるのは、風物詩となっている。だが、多くの「駆け込み新党」が、政党要件を満たす5人のメンバー集めに奔走することが多い中、15人集めての船出は、それなりのインパクトを与えた。

 12月には日本維新の会からは、前宮崎県知事で衆院議員の東国原英夫が離党して議員辞職。民主党からは中堅幹部で外務副大臣などを歴任した山口壮が離党した。自民党一強時代ができてから存在感をなくしていた野党が、再編に向けて大きく動き始めたことを実感させた年の瀬だった。

 野党各党は長い間、内部に亀裂や矛盾を抱えてきた。だが、特定秘密保護法案が触媒となり、党内に長い間ため込まれていたマグマが一気に噴き出した。

 すべての始まりは11月14日夜。東京・赤坂の中華料理店「Wakiya一笑美茶樓」で行われた会合だった。

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source : 文藝春秋 2014年2月号

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