月刊「文藝春秋」の名物政治コラム「赤坂太郎」。ドン不在で決断できない公明、楽観する自民。着地点は見えない。
集団的自衛権の行使容認に向けた与党協議が本格化している。ただ、安倍晋三首相の私的諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇、座長・柳井俊二元駐米大使)の報告書が提出された後も、自民党と公明党の決着点は依然としてみえない。
その現状に、安倍は苛立ちながら「日本と、日本人を守るために必要なんだ」と周辺に漏らしている。
まず、この与党協議が浮き彫りにしたのは、自公の溝が埋められない場合の「連立解消」という選択肢について、公明党と創価学会が方向性を見いだせていないという実情だ。
国会開会中、毎週1回は開かれている学会の最高幹部と公明党幹部による非公式協議の場でも、突っ込んだ議論はかわされていない。
公明党は、「集団的自衛権の行使容認は認められない」との政策方針と同時に、「連立解消はしない」との政局対応を何とか両立させたいという立場だ。
学会との非公式協議で、公明党側は、自民党との水面下の協議内容を報告。婦人部の代表を含めた学会側からは、公明党の山口那津男代表らの「従来の方針に則って今後とも慎重に議論していく」との説明に特段の意見は出なかった。山口が、集団的自衛権問題では強硬な反対論者であり、婦人部には「安易な妥協はしない」という信頼があったからだ。
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source : 文藝春秋 2014年7月号