ステージ4のがん患者となったベテラン医療ジャーナリストが読者に伝えたいこととは――。手記「医療ジャーナリストのがん闘病記」(文藝春秋2023年7月号)が大きな反響を呼んだ長田昭二氏(57)が、「文藝春秋 電子版」オリジナル連載で、自身の病をレポートする。
最近何かと世間を騒がせている「N大学」。いまから三十数年前、僕はそこの学生だった。
そこで何をしていたのかと言えば、大したことはしていない。通っていたのが農獣医学部だったので、農場実習に出かけて行っては、乳牛へのエサやりとうんこ掃除、搾乳とうんこ掃除、種付けの手伝いとうんこ掃除に精を出していたのだ。
僕の青春は牛のうんこと共にあった。だから僕は牛のうんこを素手でさわれる。人のうんこは自分のものでもさわれない。
学業のほうは「うんこ掃除」に終始していたわけだが、一つ頑張ったことがある。落語だ。
高校時代にテレビで古今亭志ん朝の落語を観て感動し、受験勉強が終ったらこれをやろうと決意した。
大学に入って最初にしたことは、落語研究会への入部手続きだった。
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