排他性、マッチョ体質、無責任体制……病巣を一掃しなければ何度でも再発する
去る1月12日、私は日本大学常務理事の職を辞しました。
2022年7月の就任から約1年半、アメリカンフットボール部違法薬物事件への対応に阻まれ、本来の目的である日大改革に着手できないまま大学を去ることは、本当に無念でなりません。
事件を受け、林真理子理事長の減俸と、酒井健夫学長、澤田康広前副学長の退任が決定し、2月2日には大貫進一郎次期学長が選出されました。不祥事対応も一段落し、4月からは新体制の下で「新生日大」に向けてやっと前進できる段階に入ったようにも見えます。
しかし、本当にそうでしょうか。
「このままでは日大は変わらない」それが1年半の間、日大経営に携わった私の偽らざる実感です。
違法薬物事件とその対応の問題ばかりに注目が集まりますが、「なぜこの事件が起きたのか?」に目を向ければ、そこには日大特有の構造的問題が横たわっています。守旧派勢力の排他性、男性中心のマッチョ体質、無責任体制……。こうした内部の根深い“病巣”が一掃されぬ限り似たような事件は何度も再発する。それが私の見解です。
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source : 文藝春秋 2024年4月号