「私には夢がある。それは、いつの日か、日本に潜入記者が10人、いや100人生まれることだ」
9月に刊行した『潜入取材、全手法』(角川新書)の冒頭に、そう書いた。
もちろん、キング牧師の名演説のパクリである。
冒頭の一文を書いた時、頭の中にあったのは、私が“潜入取材大国”と呼んでいるイギリスである。
1990年代に取材でイギリスを訪れた時のこと。
ホテルで夕方のニュース番組を見ていると、隠しカメラを持った取材班が、地元で麻薬を違法に販売しているというウワサがあるパパママストアで麻薬を買おうとする。麻薬を販売する瞬間をカメラに収め、「犯人逮捕」とばかりに放映するのを見た。日本のほのぼのとした夕方のニュースとは対極にある硬派な調査報道に腰を抜かしそうになった。
それだけではない。
有料会員になると、この記事の続きをお読みいただけます。
記事もオンライン番組もすべて見放題
初月300円で今すぐ新規登録!
初回登録は初月300円
月額プラン
1ヶ月更新
1,200円/月
初回登録は初月300円
※2カ月目以降は通常価格で自動更新となります。
年額プラン
10,800円一括払い・1年更新
900円/月
1年分一括のお支払いとなります。
※トートバッグ付き
有料会員になると…
日本を代表する各界の著名人がホンネを語る
創刊100年の雑誌「文藝春秋」の全記事、全オンライン番組が見放題!
- 最新記事が発売前に読める
- 毎月10本配信のオンライン番組が視聴可能
- 編集長による記事解説ニュースレターを配信
- 過去10年6,000本以上の記事アーカイブが読み放題
- 電子版オリジナル記事が読める
source : 文藝春秋 2024年12月号