障害者が国会議員の半数ぐらいいてほしい
――当選時のインタビューで、「正直荷が重い。多くの障害者に国会に来てほしい」という趣旨の発言をされていましたね。今も同じ思いですか?
木村 そうですね。変わらないです。委員会などで質問に立つために視察していると、「今まで私は他の障害の方の現状を知らなかったな」とつくづく思うんです。
私も当初から太郎さん(山本代表)と同様に、「その道のプロフェッショナルが議員になればいい」と思ってます。例えば、視覚障害者のバリアの問題は、視覚障害者がちゃんと国会に立って発言されるのが、一番伝えやすいし分かりやすい。
私としては、障害者が国会議員の半数ぐらいいてほしいような気持もあるんです。
――半数というのは大胆ですね。
木村 いろいろな障害者の方がいるわけなので、国会議員にもいっぱいいればと。そうしたら色んなケアが必要になりますから、支え合うということも覚えますし、わざわざ言わなくても合理的配慮が実現しますから。そうすれば、人々が優しく支え合う社会も実現していくと思います。
今は2人しかいないから、2人に全部重圧がかかるので、とてもじゃないけど担いきれない。お約束できることもほんのわずかになっちゃうし。国会議員になりたい障害者の人は、是非私のところに来てほしいですね。
障害者運動に興味を持った健常者に伝えたいこと
――木村議員としては、政策の違いはともかく、先程「お友達」と表現されたように、他の様々な国会議員とももっと交流を深めていきたいですか?
木村 そうですね。普通の友達も必要だと思いますし、政策面も話し合える関係性も必要だなと感じます。やはり、障害者と健常者の両方の視点が入るととても良い政策ができると思いますので。
――私の同世代だと、木村議員が長年取り組んできた障害者運動の存在すら知らない人がたくさんいます。今回木村議員のインタビューを読んだ方が「もっと障害者運動について知りたい」と思った場合、どうしたらいいでしょうか?
木村 お住まいの地域に障害者団体があれば、そこに行って色々学ばれたらいいと思います。もっと知りたいことがあれば、そこから他の団体を紹介してもらったりして、いろんな障害者の方に会われるといいでしょうね。
――当事者に直に学ぶわけですね。
木村 そうですね。もしシビアな現実を知りたいというのであれば、やっぱり障害者を介護することが一番だと思います。それはつまり相手のプライバシーに入っていくことですから、自分自身の中にあるものが色々と見えてきますよ。メンタル的には大変ですが、自分自身の興味が本当なのかどうかも確かめられますし。
あとは、1人の人とじっくり友達になるということもとても大事です。