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 また、データで言えば、オフィスビルや商業施設を持っているデベロッパーが視察に来てくれるので、お話を聞くと、コロナ禍で喫煙所の人数制限ができて待機列が当たり前になっているそうです。30階に勤める人が2階の喫煙所まで降りてきたのに、10分待ちかよ、とか。

 そこを我々が、AIカメラを入れて30階にいても喫煙所の混み具合がわかるようにして解決する。この混雑防止システムは無料で、代わりに、デジタルサイネージのモニターをつけさせていただいて、喫煙所に我々が取ってきた広告を流す。こういうビジネスをしています。

 もっといえば、我々が儲からなくても周りが儲かればいい、という考えもあります。秋葉原の店舗は商業施設の中に入っているんですが、我々がオープンして以来、1日700~800人くらい人出が増えたそうです。タバコを吸いに来た人がテナントに立ち寄ってお金を使えば、それだけ潤うじゃないですか。タバコをテーマに人の流れを作って、周辺のみんなでうまく商売を盛り上げていけたらと思っています。

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基本は22時までだったが、コロナ禍の影響を受けて、今は20時までと短縮しているという

じつは「思っている以上にタバコを吸ってる」訪日観光客

竹山 今後、お店はあとどれぐらい増やすんですか。

山下 今年中に、10ヵ所くらい作ろうかなと思っています。物件から探して工事をするとお金も時間もかかるので、企業がもっている喫煙所を公衆化するというプロジェクトを始めています。オフィスビルの商業エリアにある喫煙所を借りて、賃料を払うんです。

竹山 そのスペースに広告を流して、利益を上げようと?

山下 そうです。活躍するビジネスマンにターゲットを絞った広告を流せますから、はじまって間もないですが、沢山の企業に出稿いただいています。

竹山 企業にとっては、維持費を払う代わりに賃料が入るわけですね。

山下 HISさんが展開している「変なホテル」が、このプロジェクトの第1号の実証実験案件に決まって運用しています。

 また、いまはコロナで激減していますが、外国人観光客も頭にあるんです。WHOのデータだとフランスの約35%(2018年・日本は同約22%)など諸外国の喫煙率は意外と高くて、近隣でも2020年の発表では中国の喫煙者は3億人を超えているとされています。