地元民に愛されるサンドイッチの名店「ラヴィアンローズ」
実は事前に「佐世保に来たら、玉屋のサンドイッチを絶対食べてほしい!」と聞いていた。そのサンドイッチがここで売っている。
他の客の様子を見ると、1人で何箱も買っていく。家族分なのか、誰かに渡すのか。次から次へとまとめて買っていく姿は、私をより一層期待させた。
1箱800円。Tamaya名入りの紙袋から取り出すと、紙ナプキンとサンドイッチの箱にもTamayaの名が入っている。これが玉屋のサンドイッチか……! 箱を見ただけですでに達成感と満足感を得てしまった。
フタを開けるとサンドイッチはひとくちサイズに切ってあり、とても食べやすい。マヨネーズがちょっと甘めで、ひとつ、またひとつと、くちに運ぶ手が止まらない。朝食を食べたばかりなので少しだけ……もう少し食べてもいいか……気づけば最後のひと切れになっていた。残しておいても仕方がない……結局全部食べてしまった。あとでおやつ用に買って帰ろうか……。
百貨店の屋上といえば…
フロアガイドを見ると、9階にある展望広場に「幸福の滝」という表示を発見した。なんだろう? エレベーターに乗り込み、9階で降りてみると、そこには予想外にも遊園地が広がっていた。
百貨店の屋上といえばおなじみだった屋上遊園地は1970年代以降、消防法の改正やレジャーの多様化で姿を消し、現在ではほぼ絶滅したとされている。カラフルなテントには、まじめな顔をしたイルカたちが整然と並んでいる。脇にはこどもたちを見守ったり、お弁当も広げられる大きなテーブルも。遊具はどれもキレイで、しっかりメンテナンスされてることがよくわかる。
屋上をぐるりと1周しているレールは一体なんだろうか。のりばを見ると「空とぶかいぞく船」と書かれたモノレールのようだ。せっかく来たのでこれは乗ってみたい。
屋上にいる係の方に「乗っても大丈夫ですか?」と伺うと「いいですよ」と快く動かしてくれた。写真を撮りに来る人や、親子で乗る人も多いという人気のアトラクション。早速乗り込みスタートボタンが押されると、かいぞく船はぐんぐんスムーズに進んでいく。あたりには特に音楽が流れているわけではないため、ウイーン、ウイーンとモーターが動く音だけが鳴り響く。
このローテクな雰囲気がたまらなく心地よい。海側のまち、山側のまち、歩いてきたアーケードが、ゆっくりゆっくり角度を変えて見えてくる。佐世保の街を一望できるこの眺めは、レールの上からでしか見ることができない特別な景色だ。おとなの私でさえテンションがあがるのだから、こどもが乗ったらさぞ喜ぶだろう。