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《安倍元首相銃撃》「家を全然出たがらない子だった」「挨拶しても俯いたり、目をそらす」“計画的な犯行”で元首相を銃殺した山上徹也容疑者(41)の“正体”とは

#1

「私がしたことに間違いない。安倍元首相に不満があり、殺そうと思って狙った」

 誰がこんな悲劇を予想できただろうか――。

 参院選を間近に控えた8日午前11時30分、近鉄大和西大寺駅前で応援演説のため壇上に登った安倍晋三元首相(67)の背後から、突如2発の銃弾が放たれ、白煙があがった。

銃撃された安倍元首相 ©共同通信

 あまりに突然の出来事に、1発目では周辺のSPは反応できず、2発目は後ろを振り向こうとした安倍元首相の左胸と首を貫通。心肺停止の状態で奈良県立医科大学付属病院にドクターヘリで搬送されたが、懸命の治療も虚しく、同日午後5時3分に死亡が確認された。

銃撃に使われた手製の銃「簡単に作れるものではない」

 犯行直後に警察官らに取り押さえられ、逮捕された男の名は山上徹也容疑者(41)。

山上容疑者 ©朝日新聞社

 演説中の安倍元首相に銃を発砲して殺害しようとしたとして、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された。山上容疑者は2002~2005年までの約3年間、海上自衛隊の任期制自衛官を務めていたことが確認されている。自衛隊関係者によれば、「任期制自衛官とはいわゆる“非正規”の自衛官だが、年1回は実弾射撃の訓練をする」といい、射撃への心得はあったようだ。

「爆発物の可能性のあるもの」の運び出し。特殊車両が容疑者マンション前に到着し騒然となった。周辺の道路が規制され、通行止めされる市民もいた ©文藝春秋 撮影/上田康太郎

「現場で押収されたのは長さ40センチ、高さ20センチの手製の銃で、約10メートルの至近距離からの発砲でした。家宅捜索の結果、奈良市大宮町の自宅マンションからは他にも数丁の手製の銃が見つかっています。使用された銃は1本の筒に6発の弾丸が入っており、それが計3本。決して簡単に作れるものではありません」(捜査関係者)