渋滞中の高速道路、下道とどっちが早い?
とはいえ当然、予測通りにいかないのが渋滞であり、計画通りにいかないのが旅行である。周到にスケジュールを練ったとしても、渋滞に巻き込まれてしまうこともあるだろう。
高速道路で渋滞にハマってしまった場合、まず考えるのが「下道に降りる」という選択肢だが、実際のところこの策は有効なのか。
一般論としては、渋滞していても「高速に乗ったままの方が早く着く」ケースが多いと言われている。理由としては、「渋滞していても、混んでいる一般道に比べれば平均車速は高くなる」ことが挙げられる。
たとえば今年の渋滞予測を見ると、秦野中井インター付近で最大45km、通過に1時間50分かかるとされている。平均車速で考えると約24.5km/hであり、これは神奈川県の一般道路を昼間の混雑していない時間帯に走った場合の平均車速(24.2km/h)と同程度である。「渋滞45km」と聞くと絶望的だが、さほど混んでいない下道を45km走るのと変わらないわけだ。
もちろん、区間や道路状況によって渋滞時の車速は異なる。たとえば14日の予測では、中央道の小仏トンネル付近で最大30kmの渋滞が見込まれ、通過時間は2時間。平均車速は15km/hだ。これは東京23区の一般道を混雑時に通った場合の車速(14.6km/h)と同等であり、ペースとしてはかなり遅い。
その他、事故に起因する渋滞などの場合、平均車速が著しく落ちることも考えられる。このように「混雑した一般道よりも著しく速度が落ちる場合」には、下道も有効な選択肢になるだろう。
なお参考までに、日本道路交通情報センターによる定義では、一般道において平均車速が20km/h以下となる場合が「混雑」、10km/h以下が「渋滞」扱いとなる。高速に乗っていて、平均車速が20km/hを著しく下回るような長い渋滞がある場合には、下道を検討するとよいかもしれない。