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あなたと家族の間で起きていることについてどう考えるかは、あなた自身の感覚を大切にしてほしいと思います。
子どもの小さな変化に気付くために
このシーンのような例を読んで、「自分も同じようなことを言ってしまった」とか「うちも似たようなことがある」と、不安に感じられる親御(おやご)さんもいるでしょう。
でも、子どもはみんな、思春期になれば反抗(はんこう)的になるし、成長にともなって、すべてを把握(はあく)できなくなっていくものです。
でも、それだけで互いの絆が切れることはありません。それに、反抗したり、多少の秘密があったりすることは、人の成長過程で必要なことでもあります。
だからこそ、日ごろから子どもとの心の結びつきをつくっておくことがとても大切だと思います。心の結びつきがあるからこそ、子どもの小さな変化にも気づくことができると思うのです。年ごろの子どもであれば、こんなことを思っているのかな、あんなこと考えているのかな、などと思いめぐらせながら、少し距離(きょり)があったとしても、様子をよく見るようにしてあげてください。
手なずけに気づくヒント
他者が想像で言ってくることがすべてではありません。そういったことに耳をかたむけることもあっていいですが、あなた自身が経験したこと、あなた自身が感じていることとよくよく照らし合わせて向き合うことが大切です。
櫻井 鼓(さくらい・つつみ)
犯罪心理学者、横浜思春期問題研究所副所長
追手門学院大学心理学部教授。公認心理師、臨床心理士、博士(教育学)。警察庁長官官房給与厚生課犯罪被害者支援室、神奈川県警察本部警務課被害者支援室、同少年育成課少年相談・保護センター勤務を経て現職。内閣府、こども家庭庁、警察庁の有識者検討会委員を務める。専門は犯罪心理学、トラウマ研究。これまで性犯罪・殺人・交通死亡事件などの被害に遭った方やご家族の支援、性加害・窃盗・家庭内暴力などの非行少年の相談、犯罪被害者の心理鑑定、トラウマ研究に携わる。編著書に、『SNSと性被害 理解と効果的な支援のために』(誠信書房)、『性暴力被害者への支援 臨床実践の現場から』(誠信書房)がある。
犯罪心理学者、横浜思春期問題研究所副所長
追手門学院大学心理学部教授。公認心理師、臨床心理士、博士(教育学)。警察庁長官官房給与厚生課犯罪被害者支援室、神奈川県警察本部警務課被害者支援室、同少年育成課少年相談・保護センター勤務を経て現職。内閣府、こども家庭庁、警察庁の有識者検討会委員を務める。専門は犯罪心理学、トラウマ研究。これまで性犯罪・殺人・交通死亡事件などの被害に遭った方やご家族の支援、性加害・窃盗・家庭内暴力などの非行少年の相談、犯罪被害者の心理鑑定、トラウマ研究に携わる。編著書に、『SNSと性被害 理解と効果的な支援のために』(誠信書房)、『性暴力被害者への支援 臨床実践の現場から』(誠信書房)がある。
