人間は「死からの距離」を見失った動物である
挑発的な書名です。幸せな人だっているだろうに……と反発してしまう人もいるかもしれませんが、これは「幸せに生きる」ためにはどうしたらいいかを考える書なのです。
著者は過去に『生物はなぜ死ぬのか』『なぜヒトだけが老いるのか』を出版し、これがシリーズ3作目。
これまでの著作では、生物が死ぬことの意味や老いることの必然性について語り、「そうか我々も老いて死んでいくことが必然なのだな」と納得してしまいます。著者は、それを知るだけで「少しだけ気が楽になります」というのですが。
私たちが生きているのは、生きるためのモチベーション(動機)があるからです。それは、幸せになりたいという魔法の言葉でした。
著者は幸せについて、生物学的な価値観から次のように定義します。
「幸せ」=「死からの距離が保てている状態」
この定義に当てはめて現状を考えると、ヒトの幸せの妨げになっている原因の一つは、私たちの細胞一つ一つに存在する「遺伝子」にあったというのです。
有料会員になると、この記事の続きをお読みいただけます。
記事もオンライン番組もすべて見放題
初月300円で今すぐ新規登録!
初回登録は初月300円
月額プラン
初回登録は初月300円・1ヶ月更新
1,200円/月
初回登録は初月300円
※2カ月目以降は通常価格で自動更新となります。
年額プラン
10,800円一括払い・1年更新
900円/月
1年分一括のお支払いとなります。
※トートバッグ付き
電子版+雑誌プラン
18,000円一括払い・1年更新
1,500円/月
※1年分一括のお支払いとなります
※トートバッグ付き
有料会員になると…
日本を代表する各界の著名人がホンネを語る
創刊100年の雑誌「文藝春秋」の全記事が読み放題!
- 最新記事が発売前に読める
- 編集長による記事解説ニュースレターを配信
- 過去10年7,000本以上の記事アーカイブが読み放題
- 塩野七生・藤原正彦…「名物連載」も一気に読める
- 電子版オリジナル記事が読める
source : 文藝春秋 2025年7月号

