【無料公開】 「文藝春秋」の編集者が明かす、電子版限定の“ここだけの話”

いつも「文藝春秋PLUS」をご愛読いただき、誠にありがとうございます。
おかげさまで、「文藝春秋 電子版」としてスタートした月刊文藝春秋のサブスクサービス(現「文藝春秋PLUS」有料会員版)は、昨年12月に3周年を迎えることができました。
この「PLUS」では、毎月10日発行の月刊誌「文藝春秋」の記事をすべてお読みいただけるだけでなく、誌面には載っていない「電子版オリジナル」記事や「必読セレクション」(テーマ別に編集したアーカイブ記事)をお読みいただくことができます。
昨年から、紙の雑誌と同じレイアウトでお読みいただける「ビューワー」を導入しました。パソコンやスマホでもお試しいただけますが、iPadなどのタブレット端末をお持ちの方は紙の雑誌とほぼ同じサイズ感で誌面を楽しむことができます(2月と8月に芥川賞受賞作が出れば受賞作全文も!)。
「目次ページ」の「誌面ビューワーで読む」から入ることができますので、新しい読書体験をぜひお試しください。
「遠回りだけど深い」ことを選びたい方のためのメディア
「文藝春秋PLUS」は、さまざまな話題と人を扱っていますが、読者に現役世代が多い「有料会員版」では、政治・経済分野のオリジナル記事をさらにプラスして、「ディープな情報」をわかりやすく提供していきたいと考えています。
「誰」がこの国・時代を動かしているのか?
「何」がこの国・時代を変えようとしているのか?
あわただしく、混迷を深める時代にあって、この「誰」と「何」を見極めることがなかなか難しくなっています。「PLUS」では、この2つを意識して話題の「核心」にとことん迫っていきます。
昨年末には、
「特別イラスト名鑑 高市首相を支える60人」
「ニデック永守代表の落日」
「《本命と対抗馬逆転か》三菱UFJ銀行の頭取レースが“混戦”になりつつあるワケ」
といった記事がよく読まれました。こういった記事をどんどん増やしていきます。
さて、昨年は「タイパ」「コスパ」の流れがいよいよ強まったことを感じる1年でした。グーグル検索は「AIによる概要」が先頭に表示されるようになってから1年。ググっても検索結果を読む人が減り、Yahooニュースも10数文字のタイトルを読むだけで済ませる人が増えたといいます。チャットGPTを日常使いする人も増えました。
そんな時代にあって「文藝春秋PLUS」は正反対のメディアと言っていいでしょう。
新聞では、力の入った長めの特集記事でも1500字程度という時代に、記事の平均文字数は約1万字。「安・近・短」が尊ばれる時代に、独自の道を行くメディアなのです。
しかし「遠回り」や「寄り道」に見える道こそ、得るものが多いものです。じっくりお読みいただければ、そのぶん話題の深掘りができ、本質が見えてきます。「近道だけれど浅い」よりも、「遠回りだけど深い」ことを選びたい方のためのメディアであり続けたいと願っています。
「おしゃべり半分、まじめな話半分」のポッドキャストも
電子版の3つの柱のひとつであった「文藝春秋ウェビナー」は、昨年末にリニューアルして、YouTubeでもご覧いただけるスタイルに変わりました。
これと相前後して始まったのが編集部員によるポッドキャストです。これは編集部員による「おしゃべり半分、まじめな話半分」の雑談形式ですが、気軽なかたちで記事や取材の裏側をお伝えしています(メルマガ会員にお届けしている「編集部日記」も合わせてお読みください。編集部員が取材の舞台裏を明かしています)。
またレジェンド・アナウンサーの1人である山根基世さんには、一昨年来、毎月2~3本の記事を朗読していただいています。さすがプロのお仕事、毎回聞いていてほれぼれしてしまいます。通勤時間や眠れぬ夜にお聞きいただきたいコンテンツです。
戦後80年が過ぎ、世界は着実に混乱の時代を迎えつつあります。
2020年代は明治維新前の1850年代や第二次大戦前の1930年代に似ているかもしれません。2026年も混迷はさらに深まり、波乱の時代は続きそうです。そういう視界不良の時だからこそ、新しい時代を作っていく方々のための羅針盤となるメディアであり続けたいと考えています。
本年もよろしくお願い申し上げます。
(編集長・鈴木康介)
source : 文藝春秋 電子版オリジナル

