昭和のフィクサー、名古屋主婦殺人の刑事、役所広司、森本毅郎、日本製鉄会長……新年特大号に見る名言と名場面

vol.136

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 今号は新年特大号。通常号より約80p増でお届けします! ラインナップは年末年始らしく“豪華絢爛、選りすぐり”。どこからお読みいただいてもお楽しみいただけます。

 おすすめしたい記事が多いので、今回は思いつくままに、いくつかの記事から私の印象に残った「名言」「名場面」を選んでみたいと思います。

「たくさん持っていく人はアウトです。それから、少ししか持って行かないやつもアウト」(千本木啓文「戦後80年の新発見! 『けものみち』モデルの遺言状」)

 政界フィクサーの辻嘉六は、押し入れの中に札束を山のように積んで、若い議員に「好きなだけ持ってけ」と。しかし、密かに背後から政治家としての資質を値踏みしていたというエピソード。自分だったらたくさん持っていくか、少しだけか想像してしまいました。

辻嘉六

「もう高羽さん、本当に泣きそうです。今夜、犯人を逮捕します」(小野一光「名古屋主婦殺害 安福久美子の名が閃いた刑事との問答」)

 迷宮入りしていた事件の犯人を割り出したK警部は、被害者の夫にこう告げた後、「誰かわかりますか」と。このあとドラマのようなやり取りが展開されます。

「お前は根が不良なんだから、真面目なふうに見られてよかったじゃないか。俺もそうだけど」(役所広司「仲代さん、叱ってくれてありがとう」)

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