月刊「文藝春秋」の名物政治コラム「赤坂太郎」。参院選後へ向けて突き進む安倍に“下駄の雪”はどこまでついていくのか。
4月20日朝、東京都の新宿御苑。「日本語を学んでいるインドネシアの若い人たちが、『桜よ』という歌をつくって贈ってくれました。こういうフレーズがあります。『桜よ咲き誇れ、日本の真ん中で咲き誇れ、日本よ咲き誇れ、世界の真ん中で咲き誇れ』。安倍政権としては、日本を世界の真ん中で咲かせるためにこれからも全力をつくしていきたい」恒例の「桜を見る会」に出席した安倍晋三首相は、約1万人の招待客を前に終始、上機嫌だった。
「参院選までは経済だけやる」を合言葉に、ここまで高い内閣支持率を維持することに成功してきた安倍は、いよいよ「参院選後」を見定める。「親の仇」と力の入る参院選で与党過半数を獲得した暁には、これまで“封印”してきた安全保障や憲法改正という「戦後レジームからの脱却」へと突き進むハラだ。
だが、順風満帆に見える安倍政権の足元には、小さな「亀裂」が走っている。
まるで政権の行く末を暗示するかのように、この日の空は鈍く曇り、桜はほとんど散ってしまっていた。
「亀裂」のひとつは、日米関係である。
安倍の思い描く「世界の真ん中で咲き誇る日本」を実現するために、外交・安全保障面で中核となるのが、日米同盟であることは言うまでもない。2月に行われた日米首脳会談では、両国の蜜月を“演出”したが、内実は異なる。
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source : 文藝春秋 2013年6月号