米国政府は、なんとか債務不履行(デフォルト)を免れた。
共和党の草の根運動、ティー・パーティー(茶会)は、米国民に医療保険への加入を義務づける「医療保険改革法」(通称・オバマケア)に絶対反対の立場を崩さず、保守派共和党議員を突き上げた。
しかし、オバマ政権はオバマケアの抜本修正には応じなかった。最後は、共和党がホワイトハウスに寄り切られた。共和党は内部分裂を起こした。
米下院(定数435)での共和党の議席は232。このうち執行部がつくった民主党との合意案に賛成したのは87人にとどまった。共和党議員の3分の2は、下克上を行った。
ティー・パーティーは、オバマケアが制度化されると、新たな受益者層の根強い支持を得て、米国の「政府の形」と「国の形」が根っこから変質することを警戒している。そうなれば、彼らが取り戻したい米国は永遠に戻ってこないと怖れている。
ティー・パーティーという鬼子を抱えた共和党は機能不全に陥っている。
カナダの自由党の党首も務めた政治学者のマイケル・イグナティエフはこうした米国の政治について次のように述べている。
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source : 文藝春秋 2013年12月号