「自公」から「自維」への地殻変動

赤坂太郎

ニュース 政治

月刊「文藝春秋」の名物政治コラム「赤坂太郎」。解散か、内閣改造と党人事か……絶好の機会を前に「どうする岸田?」

「(核軍縮への)リーダーたちの思いが感じられなかった。サミットは失敗だったと思う」

 カナダ在住の被爆者で、首相の岸田文雄の親戚でもあるサーロー節子は、G7広島サミットの結果をこう酷評した。これを聞いた岸田は、周囲にため息交じりに呟いた。「被爆者の方々は、何をやっても評価が厳しいな」。

 周囲が「被爆者の間でも好意的な受け止めの方が多数だ」と伝えると、岸田は自分を納得させるように何度も頷いたという。サミット終了直後に平和記念公園で訴えた「夢想と理想は違う」という言葉を反芻していたのか、その後の国会ではこう語気を強めた。

「厳しい現実への対応と、核兵器のない世界という理想をいかに両立させるかが、政治の最も大きな責任じゃないかと思ってます」

 総理大臣としての自己肯定感を膨らませていく岸田。長期政権に向けた布石としての衆議院解散に打って出るのではとの憶測は、高まるばかりだ。

 吹きつのる解散風に、猛烈な危機感を募らせているのが公明党だ。統一地方選では初めて二桁の落選者を出した。その衝撃からまだ党勢の立て直しには至っていない。

有料会員になると、この記事の続きをお読みいただけます。

記事もオンライン番組もすべて見放題
新規登録は「月あたり450円」から

  • 1カ月プラン

    新規登録は50%オフ

    初月は1,200

    600円 / 月(税込)

    ※2カ月目以降は通常価格1,200円(税込)で自動更新となります。

  • オススメ

    1年プラン

    新規登録は50%オフ

    900円 / 月

    450円 / 月(税込)

    初回特別価格5,400円 / 年(税込)

    ※1年分一括のお支払いとなります。2年目以降は通常価格10,800円(税込)で自動更新となります。

    特典付き
  • 雑誌セットプラン

    申込み月の発売号から
    12冊を宅配

    1,000円 / 月(税込)

    12,000円 / 年(税込)

    ※1年分一括のお支払いとなります
    雑誌配送に関する注意事項

    特典付き 雑誌『文藝春秋』の書影

有料会員になると…

日本を代表する各界の著名人がホンネを語る
創刊100年の雑誌「文藝春秋」の全記事、全オンライン番組が見放題!

  • 最新記事が発売前に読める
  • 毎月10本配信のオンライン番組が視聴可能
  • 編集長による記事解説ニュースレターを配信
  • 過去10年6,000本以上の記事アーカイブが読み放題
  • 電子版オリジナル記事が読める
有料会員についてもっと詳しく見る

source : 文藝春秋 2023年7月号

genre : ニュース 政治