月刊「文藝春秋」の名物政治コラム「赤坂太郎」。解散か、内閣改造と党人事か……絶好の機会を前に「どうする岸田?」
「(核軍縮への)リーダーたちの思いが感じられなかった。サミットは失敗だったと思う」
カナダ在住の被爆者で、首相の岸田文雄の親戚でもあるサーロー節子は、G7広島サミットの結果をこう酷評した。これを聞いた岸田は、周囲にため息交じりに呟いた。「被爆者の方々は、何をやっても評価が厳しいな」。
周囲が「被爆者の間でも好意的な受け止めの方が多数だ」と伝えると、岸田は自分を納得させるように何度も頷いたという。サミット終了直後に平和記念公園で訴えた「夢想と理想は違う」という言葉を反芻していたのか、その後の国会ではこう語気を強めた。
「厳しい現実への対応と、核兵器のない世界という理想をいかに両立させるかが、政治の最も大きな責任じゃないかと思ってます」
総理大臣としての自己肯定感を膨らませていく岸田。長期政権に向けた布石としての衆議院解散に打って出るのではとの憶測は、高まるばかりだ。
吹きつのる解散風に、猛烈な危機感を募らせているのが公明党だ。統一地方選では初めて二桁の落選者を出した。その衝撃からまだ党勢の立て直しには至っていない。
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source : 文藝春秋 2023年7月号