官邸官僚たちの夏、消費増税のキーパーソン、混迷する外務次官人事、自治省パージ発動するか

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★官邸官僚たちの夏

 今夏の霞が関人事では、官邸スタッフの去就にも注目が集まる。焦点の一つは宇波弘貴首相秘書官(平成元年、旧大蔵省入省)が財務省に返り咲くかどうかだ。

 岸田文雄政権発足時に秘書官に起用された際、実は「1年で古巣に戻す」との口約束が交わされていた。その言葉通り、昨夏に首席秘書官・嶋田隆氏(昭和57年、旧通産省)が、「将来の財務次官」と目される官房長ポストに宇波氏を据えようと財務省に打診。すると、当時の矢野康治事務次官は、宇波氏と同期で、統括審議官だった小野平八郎氏を昇格させる人事案を投げ返す。矢野案では、宇波氏は後任の統括審議官。「小野―宇波」の序列が確定することを危ぶんだ嶋田氏は、宇波氏の人事自体を凍結した。

 だが、当の小野氏が昨年5月に電車内で暴行事件を起こし、あえなく更迭。現在の青木孝徳官房長(平成元年、旧大蔵省)は「緊急登板」との位置付けだ。

 今夏の人事で茶谷栄治次官(昭和61年)が続投すれば宇波氏が官房長で出戻り、青木氏は主税局長に起用されるはずだ。茶谷氏交代の場合は新川浩嗣主計局長(62年)が次官に昇格、宇波氏が一気に主計局長に抜擢されるシナリオも描かれる。

 ただここに来て「異次元の少子化対策」が政権の最重要課題に急浮上した。今後3年間で毎年3兆円程度の財源確保に向け社会保障改革は不可避だ。

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source : 文藝春秋 2023年7月号

genre : ニュース 社会 政治