最適な例題を生徒の性格まで考慮してつくってくれる
藤井 お二人には昨年の夏、一般社団法人「学びのイノベーション・プラットフォーム」が主催(東京大学が協賛)したサマーキャンプでお会いしました。「次世代の人材育成」や「教育改革」をテーマにしたものでしたが、金出先生と落合先生は対談イベントに登壇され、私は基調講演を務めたので、3人で一緒にお話しする機会はありませんでした。
今回は、コンピューターやロボットに詳しいお二人と、「昨今のAIの目覚ましい発展」や「AI時代の教育」をめぐってじっくりお話ししたいと思います。
私自身も大学院生時代は、海中工学の分野で、「ニューラルネットワーク」というAIの学習モデルを使って、海中ロボットを研究していましたし、その後も理化学研究所でロボット研究を続けていましたので、現在もロボットやAIに関わる議論には関心を持っています。
金出 私は研究者生活50年を迎えました。主にアメリカのカーネギーメロン大学で、コンピュータービジョンやロボット工学の研究をしてきました。とくに計算機を使った画像認識とその応用に取り組み、1995年に自動走行車「Navlab」を開発してアメリカ大陸を横断したり、スーパーボウルの中継を360度回転しながら撮影する「Eye Vision」を開発したりしました。少し前までは、「生活の質工学センター」という研究所を立ち上げ、AIやロボットを利用して、お年寄りや体の不自由な人の生活の自立を助ける技術の研究をしていました。
落合 「一番いろんなことをやったロボット研究家」と称される金出先生を僕は心から尊敬しています。
金出 思いつくかぎりのことはやり尽くした感じですかね(笑)。
有料会員になると、この記事の続きをお読みいただけます。
記事もオンライン番組もすべて見放題
初月300円で今すぐ新規登録!
初回登録は初月300円
月額プラン
1ヶ月更新
1,200円/月
初回登録は初月300円
※2カ月目以降は通常価格で自動更新となります。
年額プラン
10,800円一括払い・1年更新
900円/月
1年分一括のお支払いとなります。
※トートバッグ付き
有料会員になると…
日本を代表する各界の著名人がホンネを語る
創刊100年の雑誌「文藝春秋」の全記事、全オンライン番組が見放題!
- 最新記事が発売前に読める
- 毎月10本配信のオンライン番組が視聴可能
- 編集長による記事解説ニュースレターを配信
- 過去10年6,000本以上の記事アーカイブが読み放題
- 電子版オリジナル記事が読める
source : 文藝春秋 2024年3月号