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菅義偉氏の嘆きに注目

 8月号『緊急特集 絶体絶命の自民党』を大変興味深く拝読した。特に注目したのは菅義偉前首相の『ポスト岸田の条件』だ。衆院の補欠選挙などで惨敗している自民党は、結党以来の危機と言われる。その中で、まるでその意識に欠けているのが岸田総裁であろう。インタビューに注目が集まるのは当然のことだ。

 菅氏は新自由クラブ結党の様子を代議士秘書時代に見ていたという。「ブームがきて、あっという間に“雰囲気”ができてしまいました」。新自由クラブは、田中金脈問題の最中の1976年6月、河野洋平、西岡武夫、山口敏夫、田川誠一、小林正巳、有田一寿が「自民党はすでに歴史的役割を終えた」として「保守政治の刷新」を掲げて結成した自由主義政党だった。お膝元は神奈川県。その勢いを間近で見ていたことになる。しかし、今、危機感がないと菅氏は嘆いている。

 菅氏は「空気を変える新しいリーダーが必要」としている一方で、応援する人を「決めていません」と明言も。石破茂、加藤勝信、小泉進次郎、河野太郎、茂木敏充などの名前が挙がるが、それ以上に「一致団結」する体制の構築が必要ではないだろうか。

 かつて自民党には“振り子の論理”があった。タカ派と言われた岸信介の退陣後は、目線を経済にもっていくため池田勇人を総裁に。マンネリと言われた佐藤栄作の後は、“ブルドーザー”と言われたエネルギッシュな田中角栄を。金脈問題で田中が失脚したら“議会の子”と言われた三木武夫を登場させた。しかし、安倍晋三以降はその路線を踏襲する人物ばかりが登場した。

 最後に菅氏は首相の条件に「官僚に反対されても改革を実現する」ことを求めている。まさに至言だろう。内閣総理大臣は国の舵取りをする重要な責務だからだ。

(埼玉県 大澤尚)

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source : 文藝春秋 2024年9月号

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