一枚の名画をのぞき込んでみると……
✓見えてきたのは「巴旦杏」
この木はバラ科サクラ属の落葉樹で、日本語では古くはハタンキョウ(巴旦杏)、現在はアーモンドと呼ばれている。春先の葉のない枝に、白や薄桃色の愛らしい花をいっせいに咲かせるのは、さすがサクラの仲間。また果実の種子から取るアーモンドも貴重で、中近東では古代から栽培されてきた。スイートアーモンドは食用、ビターアーモンドは薬用やオイルの原料と、人間のために大いに役立ってくれている。
ゴッホの喜びと希望
『花咲くアーモンドの枝』
1890年、油彩、73.3×92.4cm、ファン・ゴッホ美術館 / 写真提供 alamy/amanaimages
ほがらかな青い空に向かって、アーモンドの木が花を咲かせている。
この平面的な描写から、一見、日本画と見間違えそうになるが、実はこれ、まだ見ぬ日本に憧れ続け、入手した浮世絵を一生懸命油絵に引き写していたフィンセント・ファン・ゴッホの作品だ。
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source : 文藝春秋 2025年2月号