「トム・ソーヤーが大人になったらこんな感じだろうか」
6月号掲載のインタビュー「台湾は本当に危うい」のため、東京・紀尾井町の文藝春秋に現れたマット・ポッティンジャー氏に会った印象を、一言で表すならこうなります。
元軍人らしく短くした金髪にグレーがかった碧眼。52歳と言っても、見た目はすこぶる若く、表情も語り口も終始ハツラツとしていました。

1973年生れですから、第一次トランプ政権で国家安全保障担当の大統領副補佐官に就任した時は、まだ46歳。エリート街道一直線かと思いきや、大学卒業後20年あまりの間にたどった経歴を聞いて、また驚かされました。
社会人のスタートは通信社の記者。ロイター通信とウォール・ストリート・ジャーナルで北京特派員をやり、SARSなどを取材。中国にのめり込み、中国語をマスターしたものの、中国共産党には相当な不信感を持った(なんと中国名まで持っていて、「博明」さんという)。
中国ではさまざまな知人友人を得たが、混迷するイラク戦争と中国の台頭に「民主主義」の危機を感じ一念発起。海兵隊に飛び込み、イラクとアフガニスタンに3回派遣された。
そのときの働きが認められ、上官に引き抜かれると今度はワシントンへ。国家安全保障会議(NSC)でアジア担当部長として米朝首脳会談のサポートをやったあと、大統領副補佐官に就任……まるで出世すごろくを駆けあがるかのように、ホワイトハウスまで辿り着き、あの大変な大統領に2年あまり仕えたというわけです。
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source : 文藝春秋 2025年6月号