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自分の子供を「王子」「姫」と呼ぶバブル世代

 大学生の子供の試合を見に行く親達は、バブル世代です。それは少子化が急激に進んだ時代に青春時代を過ごした世代でもあり、「子供は貴重品」という意識を、強く持っている。少なく産んで大切にそして慎重に育てるため、子供が思春期になっても、「うっせーババア」とはなりにくいのでしょう。

 友人知人達を見ても、SNSに息子のことを「王子」、娘のことを「姫」と記載する人をしばしば目にします。昭和の親達が、子供のことを「豚児(とんじ)」と言っていたことを考えると、家庭内での子供の地位は急上昇している模様。

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 もちろん昭和の親も、謙遜して「豚児」と言っていたわけで、本当に子供を豚扱いしていたわけではありません。昭和から平成にかけて、謙遜文化が急速に失われていったということなのでしょう。自分の息子を堂々と「王子」と呼ぶことができる母がいるからこそ、息子は母のことを「お母さん」と言うわけで、親子間で素直に愛情を表現し合うことができる世の中となったのです。

 親達は、王子や姫ととても仲良しです。母と息子、父と娘という異性同士の親子間でも、小学校高学年や中学生になっても一緒にお風呂に入ったり。娘が高校生になって、さすがにお風呂は別々に入るようになっても、

「娘のブラジャーもパンツも、俺が洗濯しているよ」

 という父親もいましたっけ。

「私から離れられなくなるように育てたい」という母親

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 男の子を持つ母親達の中には、

「私から離れられなくなるように育てたい」

 とか、

「あなたを一番大切にしてくれる女は誰なのか、っていうことを、大人になるまでに叩き込むつもり」

 などと言う人もいました。それが冗談なのか本気なのかの区別がつかない子ナシの私としては、もやもやしつつも、

「そうなんだー」

 などと、曖昧な返答を。かつては冬彦さんのことを「気持ちわるーい」とか言っていた人たちだったのに、立場は人を変えるのね……と、思いつつ。