スマホを使った陰湿なイジメが横行してしまう理由
現代では、イジメの形も変わってきています。イジメが見えにくくなってきたといってもいい。旭川で廣瀬爽彩さんが、イジメグループに裸の画像をSNSで拡散されたようにスマホを使った陰湿なイジメが横行しています。ところがこういう時、学校は『スマホの使用は学校で禁止されている。学校外で起こった出来事については学校は関与しない』という態度を取りがちです。
旭川でもY中学校がそうした態度をとっていたようですけど、しかし、本来であれば、中高生にもスマホやネットが普及し、そこにもう一つのリアルな世界を持っている現代の子どもの状況を考えれば、「学校外で起こったこと」と切り捨てるのは、学校の本分を放棄しているのと同じです。そのためにも、先生方こそ今の時代はスマホリテラシー(スマホを適切に使いこなす能力)を磨く必要があり、積極的にこうした問題に対処していくべきです。
加害者や傍観者が大人になっても苦しむケースをいくつも見てきた
自分自身が加害者や傍観者としてイジメにかかわった人が、その後、そのことときちんと向き合うことをしなかったために、大人になってもなお苦しむケースを私はいくつも見てきました。真実と向き合うことは時にはつらい場面もあることでしょう。しかし、そのことは、被害者やご遺族のためだけでなく、イジメにかかわった人たちすべての今後の人生にも重要な意味を持つのです。
第三者委員会は被害者のために真摯に向き合うべきです。決して、教育委員会の内向きの論理に屈することがあってはなりません。イジメの起きない社会にしていくため、市長のリーダーシップと第三者委員会の今後に注目したいと思います。
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