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〈約153万点がオンラインで閲覧可能に!〉話題の「国立国会図書館デジタルコレクション」は何が読める?

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2022/05/27
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マニアックな単語での検索がおすすめ

 さて貴重な資料が多数あると言っても、Amazonのように興味関心に合致したオススメが表示されているわけではないので、具体的に何を探してよいか分からない人がほとんどでしょう。また検索結果は1キーワードにつき最大3000件しかヒットしないので、一般的な言葉だとヒット数が多すぎて探せないこともしばしばです。

 こうした場合、いくつかの方法が考えられます。ひとつは固有名詞かそれに準ずる、レアなキーワードでの検索です。

 例えば「怪獣」で検索すると、1960年代半ばから70年代にかけての怪獣ブームについて触れた雑誌記事がヒットしますし、「ウルトラマン」で検索すると、現在公開中の映画「シン・ウルトラマン」に深く関連する、ある怪獣があるキャラに操られていたという記述のある当時の怪獣図鑑もヒットします。これらは検索ページの左側にある、図書や雑誌といった資料の種類や出版年を使って絞り込むのがポイントです。

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 同様に、アニメや特撮は、それらが社会現象となったタイトルであれば、関連記事がヒットすることがよくあります。例えば「鉄人28号」で検索すると、鉄腕アトムと鉄人28号のスポンサーである菓子メーカーが、両キャラクターを起用したチョコレートを巡ってシェア争いを繰り広げていることを伝える経済誌の記事がヒットします。

 また映画のタイトルは、まだ作品の評価が定着していない公開直後にどのような評判だったのかを知ることができます。特に今回追加された雑誌類には、60~70年代に休刊になった「映画評論」や「映画ストーリー」など映画情報誌が多く含まれていますので、キーワード検索でヒットした雑誌のバックナンバーを見ていくのも面白いでしょう。ちなみに「映画ストーリー」最終号は、ビートルズの主演映画「HELP!」が特集されています。

 このように、キーワードでの検索がいまいちピンと来なければ、雑誌から探していくのもおすすめです。例えば、当時の世相をよく反映した雑誌としては、経済誌「オール大衆」があります。これらは1982年の最終号に至るまで、バックナンバーが閲覧できるようになっています。

 またアメリカの月刊誌「リーダーズダイジェスト」も、戦後すぐの1946年から、休刊になった1986年までの号が収蔵されています。