●であえ殿様あっぱれ一番(1995年発売)/10000円(4000円)→3000円→50000円~10万円
パッケージからもわかるように、殿様がマッチョになり敵を倒していくアクションバカゲー『であえ殿様あっぱれ一番』。
スーパーファミコンの初期であれば、こうしたキワモノでも売れましたが、本作が発売された1995年はスーパーファミコン後期。作品そのものは良作なのですが、その時期に、この手のゲームはあまり受け入れられませんでした。
そこから数十年の時を経て、良作という評価が広まり、「やってみたい」「所有したい」とニーズが高まった結果、今では10万円ほどの価格でやり取りされるソフトとなりました。
これくらいのプレミアソフトになると、カセットのみで状態がそれほど良くなくても1万円~2万円はするので、精巧な偽物がつくられることもあります。
その他、スーパーファミコンソフトで高額になっている『レンダリングレンジャー』『マジカルポップン』『ポコニャン』などは、10万円~50万円位が相場。そのため、これらのソフトはより高度な贋作が作られていて、写真だけでは判別が難しく、知識がなければ現物を見ても真贋鑑定が難しいほど。市場価格が高くなればなるほど、偽物も精巧になるのです。
そうした背景から、真贋の判断ができない人らからの買い控えがおき、一時期に比べると市場価格は落ち着きました。それでも、50000円~10万円ほどでやりとりされているわけですから、レトロゲームのバブルぶりは本当にすさまじいことになっています。
●ラブクエスト(1995年発売)/10000円(4000円)→3000円→50000円~10万円
結婚式の途中で失踪してしまった花嫁をマザコン青年が探しだすという設定。そして、基本的なコマンドも、「戦う」ではなくて、「敵の女の子を口説く」という一風変わった方式なため、バカゲーと呼ばれることも多いRPGゲーム『ラブクエスト』も価格が高騰しているソフトの一つ。
当時のスーパーファミコンのRPGは、『ドラクエ』『FF』『聖剣伝説』『クロノ・トリガー』『ライブ・ア・ライブ』『天地創造』など、王道の設定・ストーリーがメインであり、このような奇抜な設定はゲーマーからあまり受け入れられず、販売された数が少なかったことがプレミア化の大きな要因です。
女の子をはじめとしたデザインを、漫画家の弓月光先生が担当しているため、コア層からの人気も相まって、美品であれば10万円ほどの価格でやり取りされることも珍しくありません。
●SFメモリカセット ウィザードリィ1・2・3 遊び方シート付き(1999年発売)/7000円(なし)→3000円→50000円~10万円
スーパーファミコンのカセットのなかには、おもちゃ屋やゲームショップではなく、当時全盛期を迎えつつあったコンビニ業界、中でも、当時トップと僅差の店舗数を誇ったローソンが任天堂とタッグを組んで、店舗で中身の書き換えができることを売りにした「SFメモリカセット」もあります。
しかし、ファミコン版の「ファミコンディスクカード」と比べると、あまり売れませんでした。
ここで紹介する『ウィザードリィ』も書き換え限定で発売されたソフトで、近年の『ウィザードリィ』人気も相まって価格が高騰しています。本作以外にも、書き換え限定のタイトルの高騰は続いており、書き換えの際に購入できた遊び方シート(説明書のような1枚の紙で当時は20円~30円)が付いているものはより高い価格でやり取りされています。