女優として小津安二郎、木下惠介、成瀬巳喜男ら名監督の作品に数多く出演する一方、エッセイストとしても多くの著書を残した高峰秀子(たかみねひでこ)(1924―2010)。晩年まで貫いたその哲学を、養女で文筆家の斎藤明美(さいとうあけみ)氏(1956―)が綴る。
高峰は、怖い人だと言われていた。
「ダメです」「イヤです」「お断りします」
原稿依頼はこの三言で断った。
長年付き合った編集者が会ってほしいと言っても、断った。
仕事をしないのだから、話すことがない。従って会う必要はない。
極めて合理的かつ理にかなっている。
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source : 文藝春秋 2017年4月号

