衆参ダブル選挙に備えて、完全制圧された正統派外交官、次期検事総長は誰に?、凋落する旧労働省勢

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★衆参ダブル選挙に備えて

 消費税増税をめぐり、岡本薫明(しげあき)財務事務次官(昭和58年、旧大蔵省入省)ら執行部は眠れぬ日々を送っている。安倍晋三首相は今年10月の引き上げを表明しているものの、「3度目の延期」を争点とする衆参ダブル選挙の可能性が拭えないからだ。

 そうしたなか、通常国会終了後には定例の人事異動を行なわなければならない。

 これまで岡本氏は心を許す周辺には「次は太田です」と、同期の太田充(みつる)主計局長の次官昇格を言い続けてきた。しかしここへきて、自らの続投に傾きつつあるという。

 その背景には、昨年の公文書改ざん事件で失墜した組織の建て直しに時間がかかると判断していることもある。だが、それ以上に大きいのは、太田氏主導で消費増税を前提とした平成31年度予算案が編成されているから、万が一の事態を想定して、替えようがないのだ。

 そのため、現時点での今夏人事原案では、岡本、太田両氏は留任する。一方で、同期の星野次彦主税局長は退官し、後任に矢野康治官房長(60年)が就く。そして、官房長には茶谷(ちゃたに)栄治官房総括審議官(61年)が昇格し、総括審議官には宇波(うなみ)弘貴主計局次長(平成元年)が就任する。

 その他主要幹部は、武内良樹国際局長(58年)が、退任する浅川雅嗣財務官(56年)の後任に就き、国際局長に岡村健司同局次長(60年)が昇格する算段だ。

 また、浅川氏は、2年後の11月に任期切れとなる中尾武彦アジア開発銀行総裁(53年)の後任が確実視されている。

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source : 文藝春秋 2019年3月号

genre : ニュース 政治