新日本製鉄(現・日本製鉄)初代会長や日本商工会議所(日商)会頭を務め、「財界四天王」の一人と評された永野重雄(1900〜1984)。新日鉄社長、日商会頭を務めた三村明夫氏が語る。

1963年、私が富士製鉄(現・日本製鉄)の新入社員として臨んだ入社式の一場面は忘れられません。当時社長だった永野さんは雲の上の存在でしたが、驚くことに、入社式で百数十人の新入社員一人一人と握手を交わしていったのです。あのときの手のぬくもりは、今でも私の掌に残っています。若者は、偉い人の有難い言葉よりも、ときにそうした心遣いに感動するものです。私も永野さんを見習って、社長時代には新入社員全員と握手していました。
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source : 文藝春秋 2023年1月号