実は去年の11月から岸田文雄首相は、運気が低迷する「空亡期」に入っている――。
そんな衝撃的な事実が明らかになったのは、脚本家の中園ミホさんと、政治外交ジャーナリストの岩田明子さんの対談でのことでした。
中園さんは十代の頃から占い師・今村宇太子(うめこ)氏の下で修業し、二十代から師匠の右腕として数々の政財界の大物たちの運気を見てきました。脚本家に転身後も、今村氏が考案した四柱推命をベースに気学と数気学を加え、自身の解釈を交えた「福寿縁(ふくじゅえん)うらない」を行っています。一方、岩田さんは占い好きが高じて、手相・タロット・筮竹などを独学で勉強。しばしば政治家たちとも占いについて語り合ってきた経験の持ち主です。
二人が占い好きの政治家や財界人から聞いたエピソードを語り合う対談の終盤、岩田さんが、「自民党には強い逆風が吹いており、党内は混乱の渦の中にありますが、これは党や内閣に運気が低迷している人がいるからでしょうか?」と中園さんに質問しました。
すると中園さんは「それこそ、首相の岸田さんです。岸田さんは運気のサイクルが私と同じで、実は去年の11月から空亡期に入ったところなんです」と答えたのです。
昨年末、政治資金パーティをめぐる裏金問題が発覚し、閣僚が次々と辞職。岸田首相は派閥を解散するという一手を打ち出し、政治倫理審査会にも出席しましたが、事態は一向に収束しません。毎日新聞の2月17、18両日の全国世論調査では、内閣の支持率は14%と内閣発足後の最低値を更新し、不支持率は82%に上りました。
果たして岸田首相だけ運勢が悪いのか。そこで中園さんの著書『運をつかんで幸せになる 強運習慣100』(エクスナレッジ社)を参考に、裏金問題で渦中にいる“安倍派五人衆“の今年の運勢を調べてみました。
四柱推命では、12年を一つの人生のサイクルとみなします。「胎生」「童幼」「縁起」「衰勢」「極楽」「餓鬼」「回帰」「天恵」「老熟」「逢魔」「空亡」「未明」と1年ごとに運気は巡ります。著書で中園さんはこう解説しています。
<自然に季節があるのと同じように、人生にも春夏秋冬があります。春には芽吹き、夏には育ち、秋には実り、冬には枯れるという、四季があるという考え方です。冬に稲の苗を植えても、米を収穫することはできません。冬には冬の、春には春の、夏には夏の、秋には秋の、それぞれの季節によってやるべきことは変わります。その時に見合ったことをやり、しっかり準備することが、収穫を得るために大切なのです>
この冬にあたる時期が「逢魔」と「空亡」で、運勢の悪い「空亡期」と呼ばれています。
では、五人衆のそれぞれの今年の運気を見てみましょう。すると――。
松野博一議員……縁起 「福寿縁」にあたる幸運な時期
西村康稔議員……胎生 冬の時代を乗り越えた後にやってくる、春のおとずれのような時期
萩生田光一議員……未明 長く続いた凶運期が終わりを告げ、明るい兆しが見え始める時期
高木毅議員……回帰 再び運気が上昇しはじめる時期
世耕弘成議員……胎生 冬の時代を乗り越えた後にやってくる、春のおとずれのような時期
なんと五人全員が空亡期でないばかりか、むしろ明るい兆しが見える時期にいます。松野議員にいたっては「幸運な時期」だったのです。ということはやっぱり、全員逃げ切りか?
一方、岸田首相が陥っている空亡期は、「運勢の悪い時」ではあるが、どんな運勢も決して「悪い」ということはないのだと、中園さんは著書で記しています。
<季節に冬があることが、悪いことではないのと同じです。寒くて暗くて自分の思い通りにはならないけれど、必要な時期なのだと捉えてください>
<空亡期には、さまざまな人生の宿題が用意されています(中略)この時期をどう過ごすかで、人生が大きく変わっていきます。次の12年を充実したものにするために、ここでステージを上げておくことが肝心なのです>
中園さんはこれを踏まえた上で、対談で岸田首相にあるアドバイスをしています。それはいったい何か? ぜひ月刊『文藝春秋』2024年4月号に掲載された「占い師と政治家」をお読みください。
(編集部・柳原)
source : 文藝春秋 電子版オリジナル