日本を震撼させた平成の凶悪事件。事件後に流れた歳月は犯人・遺族の心境にどのような変化をもたらすのか。ノンフィクションライター、小野一光氏が現場を歩く。今回は「平成6年~12年 中洲スナックママ連続保険金殺人事件篇」の第2回。
■連載「平成凶悪事件と『その後』」
【平成17年】 大阪姉妹連続殺人事件篇
【平成15年】福岡一家4人殺人事件篇
【平成18年】秋田児童連続殺人事件篇
【平成16~17年】福岡3女性連続強盗殺人事件篇
【平成6~12年】中洲スナックママ連続保険金殺人事件篇
#1 「なにしろ美人で華やかだった」夫2人を金目当てで殺害した女は〈白雪姫〉と呼ばれていた
#2 「保険金で新しくマンションを買いたい」女が夫を浴槽に沈めた後にとった“意外な行動” この記事
#3 元捜査一課長が“事件の端緒”を実名証言「所轄から上がってきた検視の報告書を見ていて、あれ?と」(2/8公開)
#4 担当刑事が明かした秘匿捜査の中身「バレたら終わりですから。署内の道場に泊まり込んで…」《実名告白》(2/15公開)
「まあ! もう今年で逮捕から20年になるんですか。あっという間ですねえ。あの、裕子さんはまだ刑務所にいるんですか? 元気にしているといいけど。あの人痩せていてあまり食べないから、健康のことが心配で……」
「中洲スナックママ連続保険金殺人事件」として知られる事件を起こし、2004年7月に逮捕された福岡県福岡市の高橋裕子(逮捕時48)。彼女は2番目と3番目の夫を保険金目当てで殺害するなどの罪で、現在は無期懲役囚として服役中である。
裕子は1994年10月に、2番目の夫であるBさん(死亡時34)を殺害して、保険金など約1億2000万円を手にしていた。彼女はこの事件の5カ月前である同年5月に、これまで水商売の経験がないにも関わらず、福岡市内にあるスナックで働くようになる。冒頭の発言は、今回、同店のママだった倉持真弓さん(仮名)に電話した際の反応だ。
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