JO1は、新型コロナウイルス感染拡大のなかでのデビューとなり、その後もライブが行えないなど十分な活動とは言えないが、昨年はビルボードジャパンの年間アーティスト100で18位にランクインしている。ジャニーズ勢と比較すると、11位のSixTONESや12位のSnow Manには劣るが、20位のKing & Princeを上回っている。音楽的にはすでにそれほどの人気だ。
元ジャニーズvs.現ジャニーズという構図
『PRODUCE 101 JAPAN』からは、JO1が生まれただけでなく、脱落した練習生の多くも他グループでデビューしている。4人組のOWVや7人組のORβITなど、短期間で多くのグループが誕生した。さらに、現在放送されている『日プ2』からも新たなグループが6月に生まれる予定だ。
注目すべきは、これらのグループに元ジャニーズJr.の存在が散見されることだ。つまり、元ジャニーズが現ジャニーズの競合となる状況が多く生じている。見方を変えれば、ジャニーズが他の男性グループの人材供給源となっているとも言える。
その代表的な例は、JO1の白岩瑠姫やOWVの浦野秀太だ。そして、現在放送されている『日プ2』にも、元ジャニーズJr.の田島将吾とヴァサイェガ光、篠原瑞希の姿がある。
田島とヴァサイェガはジャニーズJr.時代も人気メンバーだったが、紆余曲折を経て今回番組に挑戦した。とくに韓国の芸能プロダクションの練習生でもあった田島は、ダンス、ボーカルともに初回から高い実力を見せ、もっともデビューに近い場所にいる。
7人全員が元ジャニーズJr.の「7ORDER」
また、ジャニーズJr.の7人組・Love-tuneは、2018年から19年にかけて全員が退所した後、独自に新グループ・7ORDERを結成。昨年11月にはメジャーデビューも果たした。そのパフォーマンスの質は、K-POPではなくジャニーズに近い。
現在も約200人いると見られるジャニーズJr.は、メジャーデビューしていない若手たちのことだ。しかし、なかには20代後半にさしかかった者もいる。こうした状況もあって、今年1月には、2023年から原則としてJr.の活動を満22歳までとするとジャニーズ事務所は発表した。
その理由は、「多様な未来を確保・尊重するため」とされているが、放出後の活動制限をしない姿勢を強調したものでもあり、事業のスリム化を目指したリストラ策でもあるだろう。よって今後、Ex-ジャニーズの活躍はさらに増える可能性が高い。