2023年3月に、東急新横浜線と相鉄新横浜線が開業予定だ。
東急新横浜線は日吉~新横浜間の5.8km。相鉄新横浜線は西谷~新横浜間6.3km。相鉄側はすでに西谷~羽沢横浜国大間2.1kmが開業済みで、JR東日本の埼京線が「相鉄・JR直通線」として足を伸ばし、相鉄本線と相互直通運転を実施している。相鉄新横浜線が全通すれば、相鉄本線と東急東横線・目黒線の相互直通運転も始まる。
都心直通のネットワークを導入
相模鉄道ユーザーはJR埼京線方面に加えて、東急東横線と東急目黒線と直通できるほか、東横線の相互直通先の東京メトロ副都心線、その先の東武東上線、西武有楽町線まで直通、あるいは同一プラットホーム乗り換えで行ける。さらに目黒線の相互直通先の東京メトロ南北線、埼玉高速鉄道、東京都営地下鉄三田線まで直通、あるいは同一プラットホーム乗り換えが可能。都心直通のネットワークを得られる。
相鉄としては、いままで横浜経由でJRや東急東横線に乗り換えだったわけで、都心直通によって西谷~横浜間の乗客を失う。しかし、都心に便利、東海道新幹線に便利となれば、沿線価値の向上は大きい。沿線の人口が増えれば乗客も増えるし、流通小売、不動産などグループ企業にもメリットがある。
相鉄・東急の相互直通運転は「新横浜駅」の存在が大きい。上記のネットワークに東海道新幹線の駅がある。現在、相鉄にとっては横浜駅経由より近くなる。東急側も品川駅より新横浜駅の方が近い駅が多い。ここまでが東急新横浜線と相鉄新横浜線のあらましだ。
2022年7月22日、工事中の新横浜駅で相鉄と東急のレールが締結され、両社の線路がつながった。開業に向けて準備が進み、期待も大きくなるだろう。
東急と相鉄は親子だった
相鉄と東急の歴史を知る者にとっては、未来の期待と同じくらい感慨深い。じつは相模鉄道は東急の子会社だった時期があるからだ。相模鉄道の公式サイトに「相鉄グループ100年史」「相鉄ファン-相鉄線のあゆみ」がある。ひもといてみよう。