いま知っておくべき論点を、専門家がコンパクトに解説する「文藝春秋オピニオン 2026年の論点100」。この人気ムックの記事を「文藝春秋PLUS」でも紹介します。
第104代にして、史上初の女性総理となった高市早苗氏。早速、閣僚人事でも高市カラーを発揮した。女性閣僚の登用が財務相の片山さつき氏、経済安保相の小野田紀美氏の2人に留まったと指摘されるが、どちらも高市氏肝いりの重要政策を担う省庁であり「数」よりも「質」を重視したことがわかる。また、旧石破派の赤沢亮正氏を経産相に起用したことは、責任をもって日米関税交渉を継続させ、「全員参加型」の政権を意識した高市氏のバランス感覚の良さを覗わせる。

だが、難しい舵取りを迫られていることに変わりはない。日本維新の会と連立樹立したことにより、維新側の政策を大筋で呑むことを余儀なくされた。さらに連立与党でも衆参両院で過半数には届かないため、今後も予算案や法案の成立をめぐって国会での激しい与野党攻防が続くはずだ。
直前の10月には、公明党が26年続いた自民党との連立離脱を決断。世間に激震が走った。公明党は、自民党が企業献金の規制強化に踏み切らないことを離脱の理由に挙げていたが、一方で「本音ではタカ派の高市氏が嫌だった」との声も上がっていた。高市氏本人も両院議員懇談会で「私の責任だ」と述べている。
だが、公明党は初めから結論ありきで交渉に臨んだとされ、私も何年も前から離脱の兆候はあったと見ている。そのため高市氏だけに連立離脱の責任は帰せられない。
近年、自民党と公明党のパイプはどんどん細くなっていた。例えば、その象徴が岸田政権下で行われた2023年の衆院選だ。東京28区の候補者擁立をめぐって両党は対立。結果、公明党は候補擁立を見送ったが、当時の公明党の石井啓一幹事長は「東京での信頼関係は地に落ちた」と発言し、一時的に関係が断絶する事態にまで陥っている。自民党も同じ想いで、忍耐強い森山裕氏も「公明党の多大な要求は耐え難い」「もう我慢の限界だ」と漏らしていた。
この一事をとっても、今回の連立離脱は両党にとって必然のタイミングであったことが分かる。あくまでも組織的、構造的な問題だったのだ。
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