
経済学者・成田悠輔氏がゲストと「聞かれちゃいけない話」をする対談連載。第13回目のゲストは、Adoさんです。
※この対談のノーカット版は後日、「文藝春秋PLUS」で公開予定です
あど 2002年生まれ。17年からニコニコ動画で歌い手として活動を始め、20年にリリースした『うっせぇわ』は社会現象に。25年には世界33都市を回るツアーを成功させた。
Ado はじめまして。本日はよろしくお願いいたします。
成田 こちらこそでございます。(オンラインで、Adoさんの画面は一面真っ黒)……本物ですか?(笑)
Ado はい、そうです。
成田 闇の使者の方とお話ししてるみたいで緊張してまいりました。にしても、やたら礼儀正しく丁寧に入ってらっしゃいましたね(笑)。
Ado とんでもないです(笑)。でもやっぱり直接こうしてお話しする時と、歌でパフォーマンスをしている時とは違う自分の表現になります。

成田 別人ですよね。人に向けて歌う時は別の自分が現れるな、と気づかれたのはいつですか?
Ado 歌っている時のほうがより本能のおもむくまま、気持ちのいい感情の広げ方をしているなと、中学、高校の頃から感じることはありました。
成田 その違うご自分がJ-POPを制覇するのは一瞬でしたね。この雑誌の老人読者向けに補足してみると、17歳で『うっせぇわ』でデビューしいきなり炸裂してしまい、去年の世界ツアーは33都市で50万人動員。こんな人気者になっちゃうと予想されてましたか?

Ado もちろんいずれは人気者になりたいと思ってはいましたが、すごく早い段階からこんな大きな反響をいただけるとは考えていませんでしたね。
成田 驚くのは、個人的な表現希求と社会的な技術環境がバシッと共鳴していることです。自伝的小説『ビバリウム Adoと私』(原作・Ado、著者・小松成美)でも、14歳から続けてきたご自宅のクローゼットでの録音が、「生きている」と実感できる唯一の場所、と書かれてますね。そんな孤立宅録的スタイルを人気になっちゃった今でも貫かれていると伺ってます。

それができたのは、PC・ウェブ・SNSで個人が制作・発信できる環境が整い、二次創作や「歌ってみた」(既存曲を歌って動画共有サイトなどで配信すること)的なネット文化が成熟した、でも創作や歌唱がAI化されるには至っていないごく短い期間と重なったからだった。性格と時代が奇跡的に噛み合ってAdoという存在は可能になったんじゃないか、と。
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