「派手と野暮の相互乗り入れ」マーゴット・ロビー

第244回

芝山 幹郎 評論家・翻訳家

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エンタメ 映画

 派手で豪華できらびやかで、分厚い存在感が圧倒的――『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(2013)や『バビロン』(2022)でマーゴット・ロビーを見た人は、ほぼ残らず、そんな感想を抱いたはずだ。マーゴット・ロビーは、21世紀のハリウッドで最もゴージャスな女優と目されている。

 たしかに、ロビーにはスパイクヒールやシャンパーニュ・グラスがよく似合う。身体の線がくっきり浮き出たドレスや、長い脚を強調するマイクロ・スカートを着用しても、衣裳に負けない。『スーサイド・スクワッド』(2016)や『バービー』(2023)のようなアニメーション的世界に突入した際も、なにひとつ違和感を覚えさせない。むしろ、虚構全体がみずから進んで彼女に奉仕する姿勢を取っている、と言っても過言ではない。

 身長は168センチだが、もっと大きく見える。そして、ここが肝心なところだが、素晴らしく体幹が強そうだ。そのため、大地にどっしりと根を張った立派な樹木を見上げているような気分に、しばしば見舞われる。

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source : 文藝春秋 2026年10月号

genre : エンタメ 映画