秋川 実(秋川牧園会長)

令和の開拓者たち 時代を切り拓く“異能”の人びとの物語 第3回

奥野 修司 ノンフィクション作家
ニュース 社会 企業 働き方

半世紀近く前から有機農・畜産物を作り続けてきた

児童書専門店のクレヨンハウス ©共同通信社

「田舎で食べた地鶏の味ね。脂の香りがいいわ」

「いつものフライドチキンとは味がまるで違うね」

 小学生の娘を連れた若い夫婦がこんな会話を交わしていた。

 東京・表参道の「クレヨンハウス」。作家の落合恵子が主宰する子ども向け絵本・玩具で知られるショップだが、地下に有機生産されたオーガニック食材を使ったレストラン「広場」がある。この日のランチ・バイキングのメインは秋川牧園産の鶏モモ肉を使ったメニューだった。価格は大人が1500円。休日のせいかもしれないが、かなり広めのレストランなのに満席だった。

 人気メニューは「フライドチキン」。豚肉の「ミルフィーユカツ」もよく出るという。いずれも秋川牧園産の農畜産物を使っている。

 クレヨンハウスのオーガニック事業部長・山崎友男は言う。

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source : 文藝春秋 2019年8月号

genre : ニュース 社会 企業 働き方