目の老化 学会が太鼓判のサプリあり

特集 目耳口のアンチエイジング

小沢 洋子 藤田医科大学東京 先端医療研究センター教授
ライフ 医療 ヘルス

注意したいのは「網膜」の病気。予防に効果的な成分は?

 人が感じる老化現象の中でも、特に自覚しやすく、またショックが大きいのが「目の老化」でしょう。以前は見えていたものがぼやけたり揺らいだりして見えにくくなると、「老い」を感じて落ち込むものです。

 じつは「目の老化」は大きく二つに分類できます。一つは誰にでも起きる「経年変化」、そしてもう一つはそれを逸脱して進行する「病的変化」。当然、病的変化のほうが深刻です。これがベースになって起きる目の疾患を「加齢性眼疾患」と呼び、以前からこの疾患領域を対象とした研究が続けられてきました。

 一口に加齢性眼疾患と言っても、その範囲は多岐にわたります。目には、角膜や結膜などの表面、水晶体、硝子体、網膜、視神経――と色々なパーツがあり、病気もパーツごとに異なるからです。

 近年、目の領域の学会では、「アイフレイル」という言葉が使われるようになってきました。

「フレイル」とはご存知の通り、加齢や慢性疾患を原因とする虚弱状態を指す用語で、放置すると「要介護」へと進んでしまうリスクの高い状態のこと。アイフレイルは、加齢によって目が虚弱に陥っていて、その先にある重大疾患になりやすい状態を意味します。

 この状態で外的・内的要因が加わると、目の機能の低下が顕著になる、まさに「目の老化」が悪化した状態になるでしょう。

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source : 文藝春秋 2024年7月号

genre : ライフ 医療 ヘルス